売りづらい理由とは？

・部屋数が少ない

売りづらい理由として部屋数の少なさが挙げられます。2階建てと同じ坪数を確保したり、部屋数を増やしたりするには床面積を広くしなければなりません。土地の確保が容易ではない場合、リビングや浴室、キッチンといった共有スペースを考慮すると、家族全員分のプライベートスペースを確保するのは困難です。

・周辺の影響を受けやすい

物理的な高さが低い平屋は、周辺環境の影響を受けやすい面があります。例えば、2階建て以上の住宅や高層マンションが周辺にある場合、日当たりや風の通りが妨げられるかもしれません。また、平屋は2階部分が存在しない分、窓を多く設置する傾向にあるため外からの視線にも注意が必要です。

・水害に弱い

平屋は建物の構造上、台風や豪雨、高潮による災害などが発生した場合、居住空間の広範囲が浸水被害にあう可能性が考えられます。日本は大雨や台風といった自然災害が多く、住宅の防災性能が重視されます。こうした観点から平屋は避けられる傾向にあるようです。

・防犯性が低い

平屋は1階しかない住宅のため、侵入されやすいという面があります。何も防犯対策を施していないと防犯性能は低くなります。

このような理由から平屋は売りづらい物件と思われがちです。しかし、平屋には様々なメリットがあり、需要を感じている方も多くいらっしゃいます。

バリアフリー構造で高齢者世帯に人気

平屋での生活は基本的にすべての行動が1階部分だけで完結します。足腰が弱くなった高齢者にとって、1階部分だけで生活できる平屋は利便性に優れているのです。2階建てからバリアフリー住宅にリフォームすることも可能ですが、最初から平屋に住んでいるとリフォーム代の節約になるなど、経済的なメリットも挙げられます。

小さな子どもがいるファミリー層にも人気

平屋はそれぞれの様子を互いに把握しやすいです。そのため、いつでもお子様の様子をうかがえます。また、必然的に家族全員が同じ空間に集まる機会が増え、コミュニケーションも増えるでしょう。

家事の負担を軽減できる

部屋数や階数が増えれば増えるほど、家事の労力も大きくなっていきます。その点、平屋は間取りに応じて家事動線を短くすることができるため、家事にかかる負担が軽減されます。また、生活動線がコンパクトになることもメリットです。

デメリットも裏を返せばメリットとなり、平屋に魅力を感じている方も多いです。そのため、十分に売却可能な物件といえるでしょう。平屋の魅力が伝わるよう購入希望者にしっかりとアピールし、希望に沿った売却手続きを進めていきましょう。