1．事前準備を始める

まずは売却したい土地の周辺情報を収集することが大切です。土地と駅や学校、スーパーとの距離など、簡単な情報でも問題ありません。また、売却相場も調べておきたい情報の一つです。希望する売却価格と相場価格がずれている場合、買主が見つかりにくい可能性が考えられます。相場価格を把握したうえで売却価格を考えると現実的になるでしょう。

さらに、土地売却に必要な書類も準備します。所有者が記載された「登記済証（権利証）または登記識別情報」、売却する土地の面積や形状、境界線を証明する「確定測量図および境界確認書」などです。

2．土地査定を行う

必要書類の準備が済んだ後は土地の査定を行います。事前準備で周辺相場を把握していると査定価格が適切かどうかを判断しやすいです。不動産売却における後悔や不動産会社とのトラブルを避けるためにも、提示された査定価格と周辺相場の比較をおすすめします。

3．売り出し価格を決める

相場価格や査定価格などの判断材料を比較したうえで、実際の売り出し価格を決めていきます。このとき「いつまでに売りたいのか」「最低価格はいくらなのか」といった基準を設けておくと適切な判断ができます。売り出し価格自体は後からでも調整可能です。

4．不動産会社と媒介契約を結ぶ

不動産会社と媒介契約を結びます。媒介契約には「専属専任媒介契約」「専任媒介契約」「一般媒介契約」の3種類があります。

専属専任媒介契約は買主探しから売買契約まで、契約した1社のみの不動産会社に取引のすべてを任せます。専任媒介契約は専属専任媒介契約と同じく契約できる不動産会社は1社のみですが、売主自身で買主を探して取引することも可能です。一般媒介契約は複数の不動産会社と契約可能で、さらに売主自身で買主を探せます。

契約方法の種類によって違いがあるため、ニーズを踏まえて選ぶことが大切です。

5．売却活動

媒介契約の締結後、土地の売却活動がスタートします。自社ホームページやポータルサイトへの掲載、新聞の折り込みチラシ、ポスティングなどの広告宣伝活動を通して購入希望者を探します。土地の見学希望にも対応します。

また、不動産会社からはどのような販売活動を行ったのか、何件の問い合わせがあったのかなど、定期的な活動報告があります。報告の頻度は媒介契約ごとに異なり、専属専任媒介契約は1週間に1回以上、専任媒介契約は2週間に1回以上、一般媒介契約は任意です。

6．売買契約を結ぶ

買主が見つかったら売買契約を結びます。重要事項説明書や売買契約書の説明、書類への署名・捺印、手付金の受領などの手続きがあります。売買契約書を交わした後は無条件に契約を破棄できません。今後のトラブルを避けるためにも綿密な条件の交渉が必要です。

7．決済・引き渡し

売却費用の決済、土地の引き渡しへと進みます。決済方法は銀行振り込みや住宅ローン、現金手渡しなどです。また、土地の名義人を売主から買主に変更する「所有権移転登記」を行います。登記を行わずにいると、第三者が不動産の所有権を主張するといったトラブルが発生するおそれがあります。そのため、できるだけ迅速に所有権移転登記を行いましょう。

8．確定申告を行う

売却時に譲渡所得が発生した、何らかの控除を受けたいなどの場合は確定申告を行います。このとき不動産売却を証明するための書類として領収書が必要です。そのため、売却活動中に受け取った領収書はすべて保管しておきましょう。買取の場合も同様です。